バイクならではのフォルムや快適なライディングに惹かれてバイクに乗り始めた方も多いのではないでしょうか。バイクは魅力的な乗り物ですが、一方で自動車とは違うリスクを抱える乗り物であることも忘れてはいけません。
こちらでは、バイクにおける事故率と怪我が多い部位をまとめました。令和元年度の事故統計をもとに、どのような点に注意すればよいのか振り返ってみましょう。
バイク事故による死亡率
令和元年中、全国的にみると二輪車の交通事故死者数は510人、割合としては15.9%を締めました。
通行目的別に分けると、出勤・退勤・ツーリングなどが大きな割合を占めています。令和元年時点では、死亡率は退勤時が28.6%、出勤時が21.4%、ツーリングなどで14.3%。出勤・退勤時には焦りがあってスピードが上がるうえ周囲確認がおろそかになりますし、ツーリング中は特にスピードを出しすぎることで転倒するケースが多いものと考えられます。
また、発生時間で見ると、令和元年だけではなく過去5年において、午前6時~8時に事故が起こりやすいことが分かっています。早朝は車が少なくてスピードを出しやすく信号無視をする車が四輪車・二輪車・歩行者を問わず増えます。また、出勤時は「遅刻するかもしれない」という焦りがスピードにつながることもあるでしょう。
バイク・原付に乗る際には、時間にゆとりをもたせること、速度を出しすぎないことを意識することが、事故率を下げる要因となりそうです。
操縦技術を過信しやすい事情のある年齢層
令和元年時点で事故が多い年齢層は、25歳以下の若年層と40代です。若年層はバイクの免許を取って間もない年代、40代はリターンライダーが多い年代です。いずれも自身の操縦技術を過信してしまうことが事故につながっている可能性があります。
若年層・40代で特に事故が多いという結果は、令和元年からさかのぼって過去5年の数字を見ても共通しています。
致命傷部位は頭・胸・腹に集中
バイク事故によって後遺症あるいは死亡の要因となる部位は、頭部・胸部・腹部に集中しています。特に「頭」の怪我が死亡につながる事故が多かったそうです。
令和元年中のデータによると、死亡につながった事故ではおよそ4割がヘルメットが外れてしまっていたそうです。ヘルメットのアゴひもはしっかりと着用し、プロテクターを着用してからバイク・原付を発進させることが、命を守る第一歩と言えそうです。