渋滞時に対向右折車と接触した事故

フロントガラスが割れた社内の画像

バイク事故がもっとも多いのは平日の午前中というデータがあります。その理由は、公道を走るバイクや車が出勤や通勤で急いでいることが多いからです。こちらでは、そんな通勤ラッシュ時に起きた出会い頭の事故について検証し、どうすれば事故を防げたのかをまとめていきます。

事故の内容

クルマは、信号機のないT字路交差点を右折するために停止している状態でした。対向車をさばいてから曲がろうと思ったのですが、いかんせん対向車は混雑しており、なかなか曲がれそうにありませんでした。

右折待ちをしていると、渋滞している対向車が停止して道を譲り、「先に行ってください」と合図をしました。待たせては悪いと急発進をして突っ切ろうとしたところ、対向車の脇をすり抜けて走行していたバイク(原付)と衝突しました。対向は1車線だったため、横をすり抜けてくるクルマがあるはずもなく、そのまま突っ込んでしまったのでした。譲ってしまった車への配慮もあって焦っており、バイクが渋滞車両の横をすり抜けてくる可能性を失念していたのです。

原付バイクは渋滞車両の左端をおよそ50kmで走行していたのですが、T字路の先にある交差点に気を取られていて、途中で信号のないT字路があることを失念していました。右側には渋滞車両が並んでおり見通しが悪かったこともあって、衝突直前まで右折車の存在に気付かなかったのです。

どうすれば事故を防げたのか

このケースだとバイク側の過失割合は小さめではありますが、バイクは接触しただけでも命の危険がある乗り物であることを念頭に置いて公道を走行する必要があります。信号のないT字路などは、右折してくるクルマがこちらに気付いているかどうかに注意を払いましょう。

1車線道路では、クルマは1台ずつしか走らないと思い込みがちです。クルマに慣れていれば特にそういう発想になります。1車線の道路で車が停止すれば、それ以上は対向車がやってこないと思い込んでしまうこともあります。しかし、左端をすり抜けるバイクや自転車もあるので、渋滞車両の間を抜ける・抜けないにかかわらず左右の安全を確保し、特に右折するときにはバイク・自転車が来ないかを確認するクセをつけるのが大切です。

道を譲って通り抜けようとした矢先に事故を起こすというケースは、残念ながら多く発生しています。状況によっては、譲るよりも先に行ったほうが右折車にとってメリットが大きいケースもあります。対抗右折車に道を譲るときには、本当にこのタイミングで道を譲っても問題ないのかを十分に確認することを心がけることが大切です。

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